LIFE of Fujifabric
15周年としてフジファブリックにゆかりのある方々に話を伺い、音楽と軌跡を紐解く番組。
観る前のイメージは緩くも暖かい風が吹くようものを想像していた。
奥田民生さん、くるり 岸田さん、氣志團綾小路翔さんやレコード会社の方々から出てくる言葉はそのまま率直に話ているようで、その一つ一つのエピソードや思いがパズルのように組み合さって、志村正彦とフジファブリックの輪郭が浮かび上がってくる流れにじっくり耳を傾けてしまう。
「若者のすべて」の手ごたえを感じつつも、伝わらなかった当時。2019年には曲の広がりをメンバーが話していたり、liveを振り返ると山内さんが歌う表情の裏側には、この曲への想いというものが凄く詰まっているように思えてきた。
「歌詞は勝たれへん」「本当いい曲書くなー」そう呟くきながら眺める山内さんの眼差しが印象的だった。それと同時に志村さんにしか書けない世界があって、今聴いても、どこにも属しておらず曲を包む雰囲気は独特の色彩と感情を放っている。メンバーも志村正彦に魅力されてバンドを存続している強い絆がある。
「Chronicle」のインタビューを読むと、ほぼノンフィクションであり、心情の吐露があり、曲は聴いていて苦しくもあり、救われたりもしたりし、次の希望も感じさせる。
山内さんが「歌う」とはじまり再始動。
違うようで同じ。同じようで違う。フジファブリックはフジファブリック。
志村日記で「昔からのコンセプト「自分でも予想出来ない音を作ろう、フジファブリックがやれなかった事を常にやっていこう」と書いてあり、もしかしたらアルバムの何処で山内さんが歌っていたり、金澤さん、加藤さんも歌ったりなんていうのもあったかもしれない。
最後に「LIFE」を演奏している雰囲気はフジファブリックを続けていくリズムでしかなくて、とても良かった。
「フジファブリックやります」と伝えた言葉が一番好きでした。