志村正彦さん③

今日は志村さんの命日という事で、やっぱり思うことがありますね。

 

自分でもびっくりすくらいに書いています。

 

それほどまでに影響を受けたり、救われたというのが未だに続いている人です。

 

インディーズ時代の「アラカルト」「アラモード」がサブスクリプションで解禁されました。

 

この2枚に収録されている楽曲はどれも、いい意味でヘンテコでチグハグさと富士吉田の景色が色濃く凝縮されていて志村正彦の原液を飲んでいるような音楽。

 

「花屋の娘」

大好きですね。小説を読んでいるような歌詞。電車から眺めている娘から広がる、めくるめく妄想。この頃から一貫して志村さんの描き方がくっきりしてます。

 

「追ってけ追ってけ」

この流れ最高です。なんだかなー、どうだかなーと煮え切れないような情景からの「前髪の影ちょっとだけ見える」という相手のチャームポイントがグッと響きます。「ストロベリーショートケーキ」でも「まつ毛のカールが綺麗ね」とディテールで絵がよりリアルに感じつつも、冴えない雰囲気がある…。

 

何が言いたいかというと、凄く共感するんです。口に出して言えないツボのような一瞬の好みを忍ばせる感覚が気持ちの真芯を捉えて離さない。

 

そして、そんな気持ちの最果て

 

「茜色の夕日」

FOB FOX」とは、また違う味わい。この「アラカルト」の頃はより瑞々しい。なにより、やっぱり本当の事何だなと思う純度。これ以上はない。

 

そんな志村さんが「若者のすべて」で「すりむいたまま そっと歩き出して」この一行に「茜色の夕日」からのミュージシャンとラブソングとしての飛躍に一人の青年としての本音と成長が詰まっている。

 

今、どんな曲を作るだろうか思いを馳せる日だけど、きっと変わらずに本当の事を歌っているだろうなー。

大阪②

カーテンを開けると曇り空。

 

ビルが並び立つ街並みの風景はいつもと違う目線。

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訪れた事のない土地の朝は透明で何も考えない。普段であれば、これから何をしなければとあれこれ考え、プログラムされているように暮らしが体に馴染んでいてすぐ動きだす。

 

ゆっくり駆動しながら、何がしたい?そう自然と問いかけられる。

 

時間的な都合もありlive後はゆっくりと帰ろうかと考えていたけど、昨日、遠目から少しだけ見れた大阪城と大阪で一番行ってみたいところがあったので、今しかないんじゃないかと思い行くことにした。

 

平日でも大阪城は賑わっていた。歩いても歩いてもなかなか本丸には近づかない。そういえば山内総一郎さんのツイッターのアイコンを真似してポーズでもとろうかな。

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石垣が凄い。土台。支えている感。ひしひしとひしめき合う石。選ばれし石垣らしく、精鋭チームの石たち。心なしか、やってますよ俺たち!今日も!なんて仕事している気配がする。それくらい迫力がある。

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肝心のお城も絢爛豪華に聳え立つ。親近感は湧かないけどなんだか憧れる。登ってみたいと思わせるスター性はお城の中では随一。天下を取ったら建てたい欲がそそられる。記念だーって気持ちで建てたのかな。妄想が膨らむ。やはりロマンがある!

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観光客が沢山で天守閣を目指す列は長く、迷った挙句スルー。

 

何故なら、時間的に観ては置かないものがあるから!

 

 

驚きと違和感に圧倒され笑ってしまった。

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モノレールに乗っていると突如として現れる不敵な表情は周りの道路や自然に全く溶け込まずに何かを問いかけるような様にこちらを見ており、ギャグにもみえるし、爆発もしているし、特撮映画の怪獣にも見えるわけで、とにかく色々詰まっている。それでいて分裂している印象。初めて観る人にはあまりにも非日常に映る。

 

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歩く。

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歩く。

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歩く。

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でかい。

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夢中になる。

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楽しい瞬間もあれば楽しくない瞬間もあり、それが交互に連綿と流れていく日常にああだこうだと過ごして一喜一憂していた昨日までが嘘みたいに世界の色が変わって空を突き抜けそうなスケールとエネルギーの大きさに驚いて、太陽の塔の麓に座りながらただただ見上げて過ごす時間はSF映画の中にいるよう。

 

そばに遠足だと思われる幼稚園児が嬉々として歩きながら「過去・現在・未来の顔なんだよ」と隣の子に話ているのを聴いて、そうなんだ!と目から鱗がバラバラと落ちる。ありがとう。

 

あっという間に時間が来て帰りの新幹線。楽しかったなー。脳みそがグイグイ行動して体が引っ張られるような2日間。

 

街の色は赤。空気は濃くてこってり。生活の匂いはコクがあって言葉は賑やかでリズムがある。

 

東京駅に降りたら、あっさりとした感じを覚えた。

 

はじめて訪れた土地で思ったのは景色に奥行きがあって、そこでの時間は長くも早いことを実感できた。いつもの場所は身近にあって落ち着いて安心して生活が出来ることも知れた。

 

早速友達に話して、次は2人で京都に行くと決めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

志村正彦さん②

LIFE of Fuji fabricを5回繰り返し見てしまう程に濃い。

 

何故に惹かれるのか考えてしまう。漠然といいのかもしれないけど、やっぱりきっかけは志村正彦のソングライティング。

 

「茜色の夕日」の情けない自分を歌ったような歌詞が琴線に触れる。

 

志村さんのノンフィクションであるけども自己憐憫に終わらず作品として誰しもに届くような普遍性もある。

 

なにより裸になって自分の弱い部分を曝け出すのはとても勇気がいると思う。例えば、言えたして作品なり得るかは別だ。

 

いざ自分でそういう事を書いたり歌ったり、なんでも表現してみると意外に底が浅く、ただの弱音になってしまう。そこから昇華させて伝える難しさは測りしれない。

 

それを続けるのは本当に堪え難い努力と日々の研鑽と自己と正面から向き合うしか成り立たないんじゃないかと考えさせるくらい結晶のような歌。

 

志村日記を読むと暗黒期がある事がわかる。

 

自分の力に自信をなくしている気配がある(勝手な推測)

 

そんな時でも歌わなければならない、作らなければならない。

 

辞めることも考えても音楽しかない事に気付いて、ありのままを綴る。

 

これが出来る人がどれくらいいるだろうか。

 

毎日続けることは積み重ねるほどに難易度が高い。

LIFE of Fujifabric

15周年としてフジファブリックにゆかりのある方々に話を伺い、音楽と軌跡を紐解く番組。

 

観る前のイメージは緩くも暖かい風が吹くようものを想像していた。

 

奥田民生さん、くるり 岸田さん、氣志團綾小路翔さんやレコード会社の方々から出てくる言葉はそのまま率直に話ているようで、その一つ一つのエピソードや思いがパズルのように組み合さって、志村正彦フジファブリックの輪郭が浮かび上がってくる流れにじっくり耳を傾けてしまう。

 

若者のすべて」の手ごたえを感じつつも、伝わらなかった当時。2019年には曲の広がりをメンバーが話していたり、liveを振り返ると山内さんが歌う表情の裏側には、この曲への想いというものが凄く詰まっているように思えてきた。

 

「歌詞は勝たれへん」「本当いい曲書くなー」そう呟くきながら眺める山内さんの眼差しが印象的だった。それと同時に志村さんにしか書けない世界があって、今聴いても、どこにも属しておらず曲を包む雰囲気は独特の色彩と感情を放っている。メンバーも志村正彦に魅力されてバンドを存続している強い絆がある。

 

「Chronicle」のインタビューを読むと、ほぼノンフィクションであり、心情の吐露があり、曲は聴いていて苦しくもあり、救われたりもしたりし、次の希望も感じさせる。

 

山内さんが「歌う」とはじまり再始動。

 

違うようで同じ。同じようで違う。フジファブリックフジファブリック

 

志村日記で「昔からのコンセプト「自分でも予想出来ない音を作ろう、フジファブリックがやれなかった事を常にやっていこう」と書いてあり、もしかしたらアルバムの何処で山内さんが歌っていたり、金澤さん、加藤さんも歌ったりなんていうのもあったかもしれない。

 

最後に「LIFE」を演奏している雰囲気はフジファブリックを続けていくリズムでしかなくて、とても良かった。

 

フジファブリックやります」と伝えた言葉が一番好きでした。

 

大阪①

物心つかない頃に一度だけ大阪に行ったことがあるらしい。

 

それ以来で実際はじめてのようなものだ。

 

「ひとり旅平気なの?そういう性格だっけ」と友人に言われたけど好きなバンドの記念公演だけに興奮と期待は大きく上昇し、そこまで考えていなかった。

 

行くと決めてからはあまり実感が湧かずに粛々と荷物やら宿の予約やらを進めていたが、出発前日はやはり寝つけずに少しねぼけまなこで朝食を考える。

 

やっぱりここは新幹線で食べたい。なにを選ぶか迷う嬉しい悩みは旅の醍醐味。

 

崎陽軒のシュウマイ弁当がベストだと頭を過るが通りかかったおにぎり屋さんの天むすからエビの尻尾がはみ出ている姿に目を奪われて変更。

 

はじめてのひとり旅は億劫になるんじゃないかと不安もあったが意外に気持ちは軽く、少し贅沢をした「こだま」のグリーン車は淡色の照明で座席もゆったりと広くて落ち着き、とても快適。

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東京から離れるとビル群は少なくなり、車窓を眺めていると飛び込んできたパノラマに思わず見入る。海の見える景色とともに食べる天むすの味は昨日までの疲れを忘れさせてくれる。

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「京都で降りたくなるんすよ」後輩の新幹線あるあるを思い出した。本当か?と思ったら、めちゃめちゃあるよ!と内心呟きながら目的を見失いそうになった。京都は今度来よう。

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グミを食べ過ぎて胃もたれもすっかり良くなった頃に新大阪に到着。

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大阪城公園に向かう環状線は横並び2人がけでバスのような座席は新鮮だった。天満駅にはaiko「花火」桜ノ宮駅大塚愛さくらんぼ」が発車メロディになっていて思いもよらぬところで大阪を感じる。

 

大阪城公園に到着。ついに始まる!その模様は別に書いてあるので、ここでは割愛。

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ライブ終わりの夜空はいつもより10メートルは高く感じ広々とした気持ち。日常のもやもやもどこ吹く風で控えめは大きく減速して鮮やかで繊細に視界が捉える世界はマリオでスターを手に入れたような無敵でキラキラに映る‼︎

 

なんてテンションが上がりきって、近くのスターバックスで余韻に浸りながらの一杯は格別という言葉しか見当たらないくらい普段とは比べものにならない美味しさ‼︎

 

多幸感に包まれながら電車に揺られていると

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「せやろ」

「えー、そうや。めっちゃそんな感じやんなー」

「そやで(オッケーマークを指で形作る)」

「それカメラやん」

「いや、ズーム出来へんわ!」

「どれ?」

「こうや(オッケーマークを顔に近づける)」

「ズームやん、やっぱカメラやんけ!」

 

※記憶での言葉であり、正しい関西弁ではないのであしからず。

 

飛び交う会話はリズムよく賑わい、なんだかこっちまで笑いそうなくらい明るくて楽しい。やはり関西ならではだ!としみじみ感じながら運ぶ生活の匂いと吸い込む空気はコテコテ濃厚な気がしてきた。

 

見るものはどれも真新しくて何気ない道路ですら飽きない。そうこうしているとホテルに着き、満足感に慣れない土地の新鮮さとともに夜はふける。

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15th anniversary SPECIAL LIVE at 大阪城ホール2019 「IN MY TWON」

ついにこの日が来ました‼︎ 

 

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10周年の武道館には足を運べず、フジファブリックをライブハウスでしか観たことがなかったのでホールという広さと節目ということで否応無しに胸の高鳴りはいつにも増して鳴り止まず。

 

そして目先にはフジファブリックへの花束の数々…レキシ!ハナレグミ!斎藤和義さん!

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どっひゃー!

 

嬉々としてウロウロしていたら会場の時間。

 

開演が迫るにつれ、一曲目に何が来るか頭の中で巡る、初っ端から飛ばして「銀河」「虹」もしくはアニバーサリーとして四季版からの選曲になるかと思っていたら、まさかの

 

 

若者のすべて

 

これには驚いた!この曲は名曲かつ代表曲であり最強のミディアムナンバーを持ってくるとは…!ある意味ギアが全開だ。山内さんと曲は年を重ねるにつれ馴染むような味わいが出てきている。

 

 

「Green bard」

 

いやー!大好きです。伸びやかな声がAメロからサビで駆け上がるようなパワーが凄い。最後のイケメン先生こと金澤さん「残像ぉぉぉ」はグゥーと引き込まれて終わるのが鳥肌級。 

 

 

ここで山内さんのMCで志村さんについて触れる。イケメン先生=金澤ダイスケに結びつく。

 

志村正彦!」

 

バウムクーヘンとともに移し出される儚く美しい志村さんの映像。

 

そして、アルペジオが鳴り流れたのは

 

 

「赤黄色の金木犀

 

なかなか聴けない曲。なによりこれを待ち望んでいた。本当にいい曲。情景と金木犀の香りが鼻先に掠めるような雰囲気が詰まっていてグッとくる。

 

「もしも 過ぎ去りし あなたに 全て 伝えられるのならば それは 叶えられないとしても」

 

歌う山内さんとスクリーンの志村さんがシンクロして、なんとも言えない感情に。

 

 

「ECHO」

 

金木犀からの流れには堪えられないものがある。メンバーが力強く前進してきたような歩みがこもった演奏。圧巻だったのは山内総一郎のアウトロのギターソロ。鬼気迫るような入魂のプレイに心は揺さぶられ、ただただ見入る。

 

 

アコースティックタイムからの後半戦の勢い!フジファブリックメンバー、ギアを上げてくるー。

 

 

「Feverman」

 

ギターリフカッコいいね!こぶしをI Nして歌うところとか歌い手だなーとか思いながら、ギターソロになるとギタリストの表情になる。鳴かすねーギター! 今はそれが一曲のうちに同時に出来るって本当に凄いっす。

 

 

そしてそして

 

「東京」

 

これね。最…………高‼︎ 何がって、間奏にラップをいれたんすよ。名付けて「総ラップ」このリリックがフジファブリックの曲を挟み込んでエモい。

 

「桜の季節過ぎる頃さ

   週末雨上がって

   壇上上手く上がって

   東京に住んでいる時がたった

   電光石火の早業で

   感謝感激雨霰

   伝えるのさ15年分のLLOOVEE」

 

という一部。これはTwitterで誰か知っている方いらっしゃらないかなー。と呟いたら教えてくださり、さらにリリックを書いていた方も素敵な方でフジファブリックファンの優しさが凄まじいです。

 

 

きました‼︎

 

 

「手紙」

 

これもですねー。素晴らしかった。山内総一郎さん、そのものであるような、分身みたいな楽曲が大阪城ホールに響き渡るシーンに感動しました。この日のためにあるようで、この先を代表するような曲となった気がする。余談として山内さんの歌う表情が好き。気持ちを込めるように目をつぶり、顔を上げる角度。

 

 

とにかく感謝を伝える姿が印象的。ファン・スタッフさん・メンバー。「ありがとうございます」と心深く一曲ごとに挨拶する姿から全身全霊を込めて溢れんばかりに歌う姿にギタープレイでの音まで隅から隅まで本当に隙間ないくらいにパワーを届けるように伝えているのを感じました。

 

「今日はあなたも、あなたも、あなたも、一人残らず幸せにしていきます!」

 

この台詞がとても好きです。観終わったあとは本当に晴れやかな気持ちで、また明日から何かはじまるような前向きな力をもらいました。

 

特別な舞台だけどシンプルで未来を感じさせる普段通りのカッコよさがあります。

 

フジファブリックというバンドは技術はもちろん音楽を人柄と気持ちで奏でいるからこそ響いてきます。

 

この先もずっと忘れない思い出に残る夜になりました‼︎

 

ありがとうフジファブリック‼︎

 

15周年おめでとうございます‼︎

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カネコアヤノさん

歌詞がいいな

 

ギターがかっこいいな

 

声がいいな

 


カネコアヤノ - 愛のままを

 

ギターを鳴らして、歌う表情が凄くいい!M Vはギター1本で風の音が聴こえるようで、さらにいい!音源化して欲しい!

 


カネコアヤノ - さよーならあなた @ 森、道、市場 2019

 

アコースティックからのギブソンSGがカッコいい!音もハードで雰囲気が変わり、芯の通った佇まいとゆったりとした弾く姿がカッコいい!

 

理由より感情がグイグイ先に進んで揺さぶられる歌が最高。