志村正彦さん③
今日は志村さんの命日という事で、やっぱり思うことがありますね。
自分でもびっくりすくらいに書いています。
それほどまでに影響を受けたり、救われたというのが未だに続いている人です。
インディーズ時代の「アラカルト」「アラモード」がサブスクリプションで解禁されました。
この2枚に収録されている楽曲はどれも、いい意味でヘンテコでチグハグさと富士吉田の景色が色濃く凝縮されていて志村正彦の原液を飲んでいるような音楽。
「花屋の娘」
大好きですね。小説を読んでいるような歌詞。電車から眺めている娘から広がる、めくるめく妄想。この頃から一貫して志村さんの描き方がくっきりしてます。
「追ってけ追ってけ」
この流れ最高です。なんだかなー、どうだかなーと煮え切れないような情景からの「前髪の影ちょっとだけ見える」という相手のチャームポイントがグッと響きます。「ストロベリーショートケーキ」でも「まつ毛のカールが綺麗ね」とディテールで絵がよりリアルに感じつつも、冴えない雰囲気がある…。
何が言いたいかというと、凄く共感するんです。口に出して言えないツボのような一瞬の好みを忍ばせる感覚が気持ちの真芯を捉えて離さない。
そして、そんな気持ちの最果て
「茜色の夕日」
「FOB FOX」とは、また違う味わい。この「アラカルト」の頃はより瑞々しい。なにより、やっぱり本当の事何だなと思う純度。これ以上はない。
そんな志村さんが「若者のすべて」で「すりむいたまま そっと歩き出して」この一行に「茜色の夕日」からのミュージシャンとラブソングとしての飛躍に一人の青年としての本音と成長が詰まっている。
今、どんな曲を作るだろうか思いを馳せる日だけど、きっと変わらずに本当の事を歌っているだろうなー。